こんにちは。Cycling Base、運営者の「ジン」です。
ロードバイクを探していると、驚くような価格設定の「GUSTO(グスト)」というブランドに行き着くことがありますよね。
他のメーカーならフレームセットしか買えないような予算で、カーボンホイール付きの完成車が手に入ってしまう。
あまりの安さに「グスト ロードバイク 評判」と検索して、逆に不安になっている方も多いのではないでしょうか。
「安かろう悪かろうではないか」「買った後に後悔したくない」「デザインがダサいという噂は本当か」など、気になる点は尽きないはずです。
今回は、そんなグストの正体から実際の走行性能、そして購入前に知っておくべき注意点まで、忖度なしで徹底的に解説していきます。
この記事のポイント
- グストの圧倒的なコストパフォーマンスの秘密
- デザインやブランド国に関する噂の真相
- 購入後に後悔しないためのサイズ選びと注意点
- 2025年の最新モデルスペックとラインナップ
グストのロードバイクに関する評判と特徴
まずは、GUSTO(グスト)というブランドが一体何者なのか、そしてなぜこれほどまでに市場をざわつかせているのか、その核心に迫っていきましょう。
ネット上には「コスパ最強」という賛辞と「やめておけ」という慎重論が混在していますが、その背景には明確な理由があります。
ここではブランドの成り立ちから、ユーザーが最も気にするデザインや品質のリアルな評判について深掘りしていきます。
グストはどこの国のブランドかその正体
「これだけ安いと、怪しいメーカーなんじゃないか?」と心配になる気持ち、よくわかります。
結論から言うと、グストは台湾の「ATTAQUE(アタッキ)」という会社が展開している自社ブランドです。
自転車業界において台湾といえば、GIANTやMERIDAといった世界的なトップブランドを擁する、まさにロードバイクの聖地ですよね。
アタッキ社はもともと、携帯電話やパソコンのカーボン筐体、そして大手自転車メーカーへのOEM(受託製造)供給を行ってきた、バリバリの技術系企業なんです。
なぜここまで安くできるのか?
なぜここまで安いのかというと、理由はシンプルで「中間マージンを極限までカットしているから」に他なりません。
カーボン原糸の調達から設計、製造、塗装、組み立てに至るまで、すべてを自社工場で完結させる垂直統合型のスタイルをとっています。
他ブランドが商社や組立工場を通すことで発生するコストを、グストはごっそり削ぎ落としているわけですね。
さらに、タデイ・ポガチャル選手がかつてグストのバイクで走っていたという事実は、このブランドが単なる安売りメーカーではなく、プロレースで戦える品質を持っていることの何よりの証明になっています。
決して「謎の怪しいブランド」ではないので、その点は安心してください。
デザインがダサいという噂の真相を検証
検索候補に「ダサい」と出てくると、購入を躊躇してしまいますよね。
この評判に関しては、正直なところ「好みの問題」と「過去のイメージ」が大きく影響していると感じます。
数年前のモデルまでは、フレーム中に「GUSTO」のロゴがこれでもかと散りばめられていたり、カラーリングが独特で少し野暮ったさを感じる部分があったのは事実です。
また、代名詞とも言える「左右非対称カラー」や、キラキラした「チームゴールド」のデザインは、シンプルで洗練された欧米ブランドを好む層からは「派手すぎる」「成金っぽい」と敬遠されることもありました。
しかし、最新の2024年・2025年モデルでは、デザインが劇的に洗練されています。
ロゴはシンプルになり、カラーリングも「パールホワイト」や「オブシディアンブラック」といった高級感のある落ち着いたトーンが増えました。
独自の塗装技術「オーロラ・ナノ・ペイント(ANP)」による艶やかな仕上がりは、実車を見ると「価格以上の高級感がある」と評価を覆す人が多いですよ。
今は「ダサい」というよりは、「個性的で被らない」というポジティブな評価に変わりつつある印象ですね。
購入後に後悔しないための重要ポイント

グストは素晴らしいバイクですが、手放しで全員におすすめできるわけではありません。
「買ってから後悔した…」という声を分析すると、ある一つの重大な問題に行き着きます。
それが「トーオーバーラップ(つま先と前輪の接触)」の問題です。
【特に注意!】身長165cm以下の方へ
XSサイズなどの小さいフレームにおいて、ハンドルを大きく切った際につま先が前輪に当たってしまう「トーオーバーラップ」の報告が少なくありません。これは設計上、ホイールベースを詰めて反応性を高めた結果なのですが、低速でのUターンや発進時に転倒のリスクがあります。
一部のユーザーからは、「納車直後に気づいてメーカーに問い合わせたが、仕様だと言われた」という切実な報告も上がっています。
これは設計不良というよりは、走行性能(ハンドリングのキレ)を優先したレーシングジオメトリゆえの弊害とも言えますが、街乗りやサイクリングペースで楽しみたい初心者の方にとっては、大きなストレスになる可能性があります。
もしあなたが小柄で、初めてのロードバイクとして検討しているなら、必ずショップで実車にシューズを履いた状態で跨り、つま先が当たらないかを確認することを強くおすすめします。
ここをスルーして通販感覚で注文してしまうのが、一番の後悔パターンですね。
東レT1000カーボン採用のコスパの秘密
グストのコスパを語る上で外せないのが、フレーム素材です。
なんと、この価格帯のバイクに、日本の東レが誇る最高級カーボン繊維「T1000」が惜しげもなく使われているんです。
通常、エントリーからミドルグレードのロードバイクには「T700」や「T800」クラスのカーボンが使われるのが一般的。
T1000は、他社ならフレームセットだけで50万円以上するようなフラッグシップモデルに使われる素材です。
引張強度が非常に高く、薄く作っても強度が出せるため、軽量化と高剛性を両立できます。
ここがスゴイ!独自技術「I.L.C.」
さらに、振動吸収性を高めるために「I.L.C.(インネグラ・ラテックス・コンポジット)」という独自技術も組み込まれています。
衝撃吸収に優れたハイテク繊維をカーボンに混ぜることで、T1000特有の「硬さ」をマイルドにし、ロングライドでも疲れにくい乗り味を実現しています。
「なぜそんな高級素材を使って安くできるの?」という疑問に戻りますが、やはり自社工場でカーボンを扱える強みが大きいです。
素材の仕入れから成形まで自分たちでやるからこそ、他社が真似できない「価格破壊」が実現できているわけですね。
(出典:東レ株式会社『炭素繊維トレカ®』)
https://www.toraycma.com/products/carbon-fiber/
気になるフレームの寿命と耐久性を解説
「安いカーボンフレームはすぐに割れるんじゃないか?」という不安もよく耳にします。
しかし、私の経験や周囲のオーナーの話を聞く限り、グストのフレーム耐久性は他社の大手ブランドと遜色ありません。
むしろ、プロチームへの供給を通じて過酷なレース環境でテストされているため、強度は十分に確保されています。
一般的なホビーライダーの使用環境であれば、通常使用でフレーム寿命が尽きることはまずないでしょう。
グストは製品に自信を持っている証拠として、フレームセットに対して手厚い保証(生涯保証など、モデルや年式によるため要確認)も用意しています。
ただし、塗装が美しい分、立てかけた時の擦り傷などは目立ちやすいかもしれません。
また、ディレイラーハンガーなどの細かいスモールパーツの入手性については、GIANTのような超巨大ネットワークに比べると、ショップ経由での取り寄せに少し時間がかかるケースがあるようです。
長く乗るためには、信頼できる取扱店との付き合いが重要になってきますね。
グストのロードバイクの評判やモデル別性能
さて、ここからは実際のラインナップを見ながら、それぞれのモデルがどんなライダーに向いているのかを解説していきます。
2025年モデルでは新たな動きもあり、選択肢が広がっています。
カタログスペックだけでは見えてこない「リアルな重量」や「乗り味」についても、包み隠さずお伝えします。
2025年の最新モデルとスペックを紹介
2025シーズンに向けて、グストはさらに攻めたラインナップを展開しています。
特に注目すべきは、最新トレンドを取り入れた「GTR」シリーズの登場と、既存モデルのアップデートです。
最近のロードバイク界のトレンドは「ワイドタイヤ」と「エアロと快適性の融合」ですが、グストもしっかりそこに対応してきました。
新しいモデルではタイヤクリアランスが最大32mmまで拡大され、より太いタイヤで快適に走れるようになっています。
これはレース志向の人だけでなく、週末のロングライドを快適に楽しみたい人にとっても嬉しい進化ですよね。
コンポーネント(変速機やブレーキ)に関しても、Shimano 105の電動変速(Di2)を搭載したモデルが主力となり、40万円台で「カーボンフレーム+電動変速+カーボンホイール」という、他社なら70万円コースのパッケージを実現しています。
このスペックの暴力的なまでのコスパは、2025年も健在です。
COBRAやRANGERなど主力車種の特徴
グストのラインナップは主に4つのシリーズに分かれています。それぞれのキャラクターをざっくり整理しましょう。
| モデル名 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| COBRA EVO | エアロと快適性を融合したフラッグシップ。ケーブル完全内装ですっきりした見た目。 | 平地も登りも速く走りたい、最新のエアロ形状が好きな人。 |
| RANGER EVO | 左右非対称設計が特徴の軽量オールラウンダー。キビキビした反応性が魅力。 | ヒルクライムが好き、ダンシングで軽快に坂を登りたい人。 |
| DURO EVO | 弓なりのトップチューブが衝撃を吸収するエンデュランスモデル。 | 長距離を疲れずに走りたい、ロングライドメインの人。 |
| GTR | 次世代のスタンダード。少しアップライトな姿勢で乗れる設計。 | レースよりも快適性重視、無理のないポジションで楽しみたい人。 |
一番人気はやはり「COBRA EVO」ですね。見た目のカッコよさと空力性能、そしてプロチームも使用する実績があり、所有欲を満たしてくれる一台です。
カタログ値と実測重量のリアルな違い
ここが結構重要なポイントなんですが、グストのバイクは「超軽量」というわけではありません。
カタログ上の重量と、ペダルやボトルケージを付けた実走状態の重量には、多少のギャップを感じる人が多いようです。
例えば、売れ筋の「COBRA EVO Sport TE」などは、カタログ値では7.9kg前後(サイズによる)を謳っていますが、実際には8kg台中盤になることも珍しくありません。
なぜかと言うと、コストダウンのために「タイヤ」「チューブ」「サドル」などのパーツに少し重たいものが使われているからです。
軽量化の余地は十分にある
特に標準装備のタイヤとチューブは耐久性重視で重めです。
なので、購入直後にここを高性能なタイヤ(GP5000など)と軽量チューブ(TPUチューブなど)に交換するだけで、走りの軽さが劇的に変わります。
「グストは重い」という評判を見かけることがありますが、それは「初期状態のパーツ」の影響が大きいです。
フレーム自体のポテンシャルは高いので、少しずつパーツを交換して軽量化していく楽しみがあるバイクと捉えるのが正解かなと思います。
取扱店や信頼できるショップ選びのコツ
グストは、CANYONのような「メーカー直販(通販)」ではなく、「対面販売」を基本としています。
これ、実はすごく重要なメリットなんです。
通販限定のバイクは安くて魅力的ですが、組み立てやトラブル対応を自分でやるか、持ち込みOKのショップを探す必要があります。
一方グストは、プロショップでしっかりと組み立て・整備された状態で受け取れるため、初心者の方でも安心して乗り出せます。
ただし、注意点もあります。
先ほど触れた「サポートの遅さ」などの問題は、間に立つショップの力量でカバーできる部分も大きいです。
メーカーとのパイプが太く、グストの特性(整備のコツやサイズ感)を熟知している「正規販売店」を選ぶことが何より大切です。
ショップ選びのヒント
単に「家から近い」だけで選ぶのではなく、グストの納車実績が豊富か、SNSやブログで整備の様子を発信しているかを確認しましょう。特に独自の構造を持つバイクなので、フィッティングや組み立ての丁寧さが乗り心地に直結します。
グストのロードバイクの評判に関する総括
最後に、グストは結局「買い」なのか? 私なりの結論をお伝えします。
あなたがもし、「予算50万円以下で、レースにも出られるような電動変速&カーボンホイール付きのバイクが欲しい」なら、グストは間違いなく最強の選択肢です。
この価格帯でこれだけのパッケージングを提供できるブランドは、世界中探しても他にありません。
一方で、「ブランドの歴史やステータスを重視する」「絶対に失敗したくないから手厚いサポートが欲しい」「身長が低くてサイズ選びが不安」という方は、GIANTやTREKといった大手メジャーブランドを選んだ方が、精神的な満足度は高いかもしれません。
グストは、ある程度自分で情報を調べたり、カスタムを楽しんだりできる「賢いユーザー」にとって、最高の相棒になるバイクです。
メリットとデメリットを正しく理解した上で選べば、きっと価格以上の感動を与えてくれるはずですよ。





